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根管治療はなぜ時間がかかる?歯を残すための大切なプロセスを専門医が解説|田所歯科医院(江戸川区・瑞江)

  • 執筆者の写真: 田所歯科医院 院長
    田所歯科医院 院長
  • 3 日前
  • 読了時間: 4分


■ はじめに

「根管治療って、なぜ何回も通う必要があるの?」「1回で終わらない理由は?」

患者さんから最も多い質問の一つです。根管治療は、歯の神経を取り除き、内部を消毒して無菌に近い状態にする“歯を残すための最後の治療”です。

ですが、非常に繊細で時間のかかる治療であるため、1〜数回の診療では終わらないことが多いのです。

この記事では、根管治療に時間がかかる理由や治療の流れ、途中でやめるリスクなどを、歯科医師が分かりやすく解説します。

1 そもそも根管治療とは?歯の“根の中”を治す治療です

虫歯が深く進行すると、歯の内部にある神経(歯髄)まで細菌が侵入します。この段階になると、通常の虫歯治療(削って詰める)では対応できず、感染した神経を取り除く必要があります。

根管治療の目的は、

  • 感染した神経・細菌を除去する

  • 根の中をきれいに消毒する

  • 再び細菌が入らないよう封鎖する

という3つ。

根の中は「細く・暗く・複雑」なため、非常に高い精度が求められます。


2 根管治療に時間がかかる3つの理由

■ 理由①:歯の根はとても複雑で見えにくい

歯の根(根管)は、人によって形が違います。

  • 曲がっている

  • 枝のように分かれている

  • 極端に細い

  • 途中で閉鎖している

など、教科書どおりの形をしていることの方が少ないのです。

そのため、医師は細い器具を使って丁寧に掃除し、見えない部分まで時間をかけて清掃する必要があります。


■ 理由②:細菌を“完全に”減らすには時間が必要

根管治療が難しい理由は、根の中の細菌をゼロに近づけることが非常に大変だからです。

1回の治療だけでは

  • 細菌が残っている

  • 薬が奥まで届いていない

  • 腫れが治っていない

といった状況が多く、時間をかけて消毒を繰り返す必要があります。

※「痛みがなくなった=治った」ではありません。内部にはまだ細菌が残っていることがよくあります。


■ 理由③:再感染を防ぐために工程が多い

根管治療は以下の工程を少しずつ行います。

  • 感染した神経を取る

  • 根の形を整える

  • 消毒を繰り返す

  • 根の内部を完全に乾燥させる

  • 特殊な材料で根を密封する

この中で、一つでも不十分だと再発の原因になります。

そのため、短時間で雑に終えることはできない治療なのです。


3 根管治療の流れ(田所歯科医院の場合)

① 神経を取り除く(初回)

感染した神経を取り除き、根の入り口を整えます。

② 根の内部の清掃・消毒(2〜数回)

細い器具で根の壁をきれいにし、薬を入れる工程です。痛みや腫れがある場合は、この段階を慎重に進めます。

③ 痛み・炎症が落ち着くのを確認(状況次第)

炎症が強い場合は、すぐ次に進むと再発しやすいため、症状が安定するまで期間を空けます。

④ 根の中を密閉(根管充填)

細菌が再び入らないよう、専用のゴムのような材料で封鎖します。

⑤ 最終的な被せ物の治療

通常は土台を立て、被せ物を作って終了です。


4 途中でやめるとどうなる?とても危険です

根管治療を中断すると、次のような大きなリスクがあります。

  • 痛みや腫れが再発する

  • 細菌が根の外まで広がり、骨が溶ける

  • 最終的には抜歯になる可能性が高い

  • 被せ物が安定せず、再治療が必要になる

  • 治療中の蓋が外れるとそこから虫歯菌が侵入し、歯の内側から虫歯になる。

根管の中は密閉されていない状態なので、時間が空くほど細菌が増えてしまいます。


5 回数がかかりやすいケースとは?

次のような場合は特に治療回数が増える傾向にあります。

  • 歯の根が大きく曲がっている

  • 歯の根が複雑に枝分かれしている

  • 過去に根管治療をして再発している

  • 痛みや腫れが強い状態で来院した

  • 歯が割れている可能性がある

  • 神経を取って放置された期間が長い

個々の状態によって大きく異なります。


6|田所歯科医院が根管治療で大切にしていること

■ ① 無痛への徹底

細い麻酔針と適切な圧力調整で痛くない治療を実践。

■ ② 丁寧で正確な処置

「早い=良い」ではありません。確実に細菌を減らす治療を優先します。

■ ③ 再発を防ぐための工程を省かない

根管治療のやり直し(再根管治療)は難易度が高くなります。だからこそ、初回から徹底した治療が重要です。

■ ④ 患者さんへの分かりやすい説明

「今日は何をしたのか」「次はどんな処置なのか」を丁寧に説明し、安心して通えるよう配慮しています。


7 よくある質問

Q1. 何回で終わりますか?

平均2〜4回ですが、症状や歯の状態によって変わります。

Q2. 治療中に痛むことはありますか?

炎症が強い場合は痛みが出ることもあります。

Q3. 神経を取った歯は弱くなりますか?

はい。歯がもろくなるため、最終的には被せ物で補強するのが一般的です。



まとめ 

根管治療は“歯を守る最後の砦”。だからこそ時間が必要です

  • 根管治療は細菌を徹底的に取り除くために時間がかかる

  • 精密で丁寧な処置が必要

  • 途中でやめると抜歯のリスクが大幅に上がる

  • 田所歯科医院では痛みの少ない・再発を防ぐ治療を徹底

「何回も通うのが大変…」と感じるかもしれませんが、歯を抜かずに残せるかどうかは、この治療にかかっています。


 
 
 

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